解決事例17:技術のある会社の承継先を探した事例

<事案>

 依頼者は、代表者が80歳代後半になって後継者もいないことから、会社を解散・清算する意向でご来所になりました。
しかし、厨房機器関係で他にはない技術力があることが強みでした。そのまま途絶えさせ、従業員を失職させるのは惜しいと考え、弁護士の方からM&A(企業の売却)をしてはどうかと提案したところ、「社員が働き続けられるのであれば」ということで、承継先を探すことになりました。

<結果>

 当方とパイプのある金融機関に対し、秘密保持契約を締結した上で、ノンネームシートを出して照会するなどして買取希望先を探しました。依頼者の意向に沿う可能性がある希望先とは、会社資料(株主名簿、決算書類、企業方針、労働者名簿、各種許可など多数)を用意し、弁護士として法的な問題の洗い出し(法務デューデリジェンス)を行いました。なお、依頼者の場合、労務管理について、従業員の裁量を重視し、資料を作成していなかった点などが発見されました。それは企業の評価額にも影響されるものです。そして、上記会社資料を開示したうえで、トップ面談を行いました。
その面談の際には、企業どうしの方針が合致しているか、シナジー(相乗効果)を図れるかなどを真剣に協議し、検討を進めました。

<解決ポイント>

 依頼者は、最終的には、マッチする会社は見つからずM&Aよりも当初の方針どおり清算手続きを採ることを選択されました。もっとも、上記のような検討を図るには、専門的な知識経験のある弁護士でなければ、何から手を付けていいか、どのように買取希望先を探し出すかなど、非常に困難を伴うことになります。買収側・売却側どちらの側であっても、M&A(企業買収)をご検討の際には、弊事務所までお問合せください。

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